鉄球と折れ針について
針先について
針先異物とは、一般的に折れ針の事であり、サイズ、切断面等が異なる物でありその質量は一定しません。その事からハシマでは針先サイズを用いて検針基準とする事は適切ではないと判断しています。
そこでハシマ検針機は鉄球換算値を基準として機械仕様・性能を決定しています。
例)実際の折針
切断面がストレートではなく、長さによって質量を想定するのは困難であることがわかります。
切断面がストレートではなく、長さによって質量を想定するのは困難であることがわかります。
針先と鉄球の質量比較
以下は公的測定機関において針先と鉄球の質量測定をした結果です。
鉄球サンプル名 | 質量 | 針先サンプル名 | 質量 |
Fe0.8mm φ | 0.002083g | DB×1 SF9番 3mm | 0.002060g |
DB×1 7番 3mm | 0.002700g | ||
DB×1 8番 3mm | 0.002940g | ||
Fe1.0mm φ | 0.004063g | DB×1 9番 3mm | 0.004180g |
DB×1 11番 3mm | 0.005160g | ||
Fe1.2mm φ | 0.007030g | DB×1 14番 3mm | 0.007040g |
DB×1 16番 3mm | 0.007690g | ||
Fe1.5mm φ | 0.0137370g |
※サンプルは針先端を直角に切断しました。
表の通りDB×1 SF9番 の先端 3㎜は、質量はテストピース0.8㎜φとほぼ同じです。
テストピースと針は同等成分を採用されているので、体積的にもほぼ同等と考えられます。
上記は、あくまでも針先と鉄球の質量(体積)の比較になり、実際の折針はセンサーヘッドに対して長手方向・ 短手方向が存在し、方向性により検出反応が異なります。
それは下図のようにセンサーヘッドへの針先進入方向が、縦、横、垂直なのかによって検知される反応値が変わるための違いです。
そのため縦方向では検出できるが、横方向では検出できないといったことが発生し、異物質量がテストピースを上回れば必ずしも検出できるわけではありません。
弊社ではこの問題に対応するため、2度検針用デバイスや、角度の異なるヘッドを2つ搭載したツーヘッド型検針機も用意しております。